ルネッサンスと絨毯
アートや祭で知る絨毯の歴史
ルネッサンス期の絵画において、絨毯が登場しているのをご存じでしょうか。14~18世紀にかけてのヨーロッパの絵画には、インドやアナトリア(小アジア)で作られた絨毯が頻繁に登場します。ハンス・ホルバイン作『大使たち』に描かれている二人の男性が手を置いている台に、アナトリア絨毯が掛けられています。ちなみにこの絵に描かれている床はだまし絵になっていて、斜めから見ることでドクロが出現します。びっくりですね。
実はこの中世絵画に登場する絨毯グループは、日本にも入ってきています。「東インド会社」という名前を聞いたことありませんか? 1602年にオランダで設立された株式会社で、現在のジャカルタ(ジャワ島)に支店的な役割の「オランダ商館」を設置しました。また、1609年には日本の平戸(長崎)にも商館を作りました(のちに長崎の出島へ移転)。オランダ商館の歴代館長が記した公務日誌「オランダ商館日記」には、19世紀初頭に江戸への土産にしたいという長崎の役人に頼まれて、インド絨毯を手配する様子が記録されています。
日本の伝統ある祭にも絨毯が登場
祇園祭の山鉾(やまぼこ)の前掛けや胴掛けには絨毯やタペストリーが使われており、祇園祭の前夜にはレプリカとともに本物も展示されています。中世のアナトリア絨毯は、オランダ商館などを通して、京都の商家に渡っていたようです。(経路は不明)。
お祭りという和の雰囲気の中、異文化の絨毯やタペストリーなどが掛けられた山鉾は、絨毯の歴史の一部を見せてくれることでしょう。祇園祭を訪れた際には、そういった絨毯文化に思いを馳せてみると、より楽しめるかもしれません。
絨毯・ラグに関するお問い合わせ
TEL:03−5691−1270
メンテナンス絨毯のお問い合わせ用LINE公式
絨毯オンラインショップ https://tonerirugs.stores.jp
株式会社大成コーポレーション 追分脩司
お問い合わせ先
大成コーポレーションのLINE公式アカウントでは、絨毯に関するさまざまな情報を発信しています。また、修繕や販売についてのご質問などもLINE公式アカウントで受け付けておりますので、ご登録のうえ、お気軽にお問い合わせください。